国際バカロレアとは

国際バカロレア(IB)とは?理念やカリキュラムの特徴と日本におけるIB教育のあり方

お子さんの教育について調べていると「国際バカロレア(IB)」という言葉を目にする機会が増えているのではないでしょうか。

「世界で通用する教育って、うちの子にあうのかな?」「どんな勉強をするの?」「将来どんな進路が開けるの?」といった疑問をお持ちの保護者の方も多いでしょう。

この記事では、IBがどのような教育なのか、お子さんにどんなメリットがあるのか、どんな学校で学べるのかを、わかりやすく解説します。

国際バカロレア(IB)とは?

国際バカロレア(IB)は、1968年にスイスで生まれた「世界共通の教育プログラム」です。

もともとは、海外に住む子どもたちが、どこの国に住んでいても世界で通用する大学入学資格(IB資格)を与えるため、国境を越えて一貫した高い教育水準を提供する目的でつくられました。
現在では世界160以上の国・地域で約5,800校が導入しており、日本国内でも260校の学校(2025年3月31日時点)でIB教育を受けることができます(※)。

文部科学省もIB教育推進コンソーシアムを設置し、積極的に普及促進しており、今後さらに選択肢が増えることが期待されています。

IB教育の最大の特徴は、単なる「知識を身につける勉強」ではなく「考える力を育てる」ことです。従来の暗記中心の学習とは違い、生徒が自分で疑問を持ち、調べ、考え、発表するという「探究型学習」を重視しています。

国際バカロレア機構から正式に認定を受けてIBプログラムを実施している学校を国際バカロレア認定校と呼び、日本の認定校には大きく分けて3つのタイプがあります。

  • 【インターナショナルスクール
    主に外国人の子どもや帰国子女が通う学校。授業は英語でおこなわれることが多い。
  • 【私立学校】
    日本の私立中学・高校がIBプログラムを導入。日本の高校卒業資格とIB資格の両方を取得できる学校も多い。
  • 【公立学校】
    都道府県立や市立の高校。授業料負担が少なく、地域でIB教育を受けられる選択肢。

とくに注目したいのが「日本語DP(ディプロマ・プログラム)」を実施している学校です。従来IBは英語での授業が基本でしたが、数学や理科などの一部科目を日本語で学べるプログラムが開発されました。これにより、英語が得意でないお子さんでもIB教育にチャレンジしやすくなっています。

※参考:文部科学省 IB教育推進コンソーシアム「IB認定校・候補校

国際バカロレア(IB)の理念や使命

国際バカロレア(IB)教育は、グローバルな視野を持ち、異文化を理解・尊重する姿勢を身につけた人材の育成を重視しています。同プログラムの目指すところは、探究心と思いやりを兼ね備え、平和でよりよい社会の実現に積極的に関わろうとする若者を育てることです。

要するに「世界のどこに行っても、誰とでも協力して問題を解決できる人になってほしい」ということです。

国際バカロレアでは「こんな人になってほしい」という理想像を、10の特徴で表しています。

国際バカロレアの学習者像
  • 探究する人:「なぜ?」と自分から疑問を持ち、答えを見つけようとする
  • 知識のある人:さまざまな分野について幅広く学び、深く理解する
  • 考える人:情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考えて判断する
  • コミュニケーションができる人:相手の立場に立って、わかりやすく伝える
  • 信念をもつ人:正しいと思うことを、勇気を持って実行する
  • 心を開く人:自分と違う考えや文化も尊重し、学ぼうとする
  • 思いやりのある人:困っている人を見たら、自分にできることを考える
  • 挑戦する人:失敗を恐れず、新しいことにチャレンジする
  • バランスのとれた人:勉強も部活も友だちとの時間も、どれも大切にする
  • 振り返りができる人:自分の行動や学びを客観的に見つめ直す

※参考:文部科学省 IB教育推進コンソーシアム「IBの学習基準と実施の枠組み


現代社会では、AIやロボットが多くの作業を担うようになっています。そんな時代に人間に求められるのは「創造性」「協調性」「問題解決能力」です。

IBの理念に基づいた教育は、まさにこうした「これからの時代に必要な力」を育てることを目的としています。

国際バカロレア(IB)のプログラム・過程

IBでは、お子さんの年齢や成長段階にあわせて4つのプログラムを用意しています。

PYP(初等教育プログラム)/3歳~12歳対象

幼稚園から小学校レベルの教育プログラムです。

「学ぶって楽しい!」という気持ちを育てることを重視し、従来の教科の枠を超えて6つのテーマで横断的に学びます。

MYP(中等教育プログラム)/11歳~16歳対象

中学校レベルの教育に相当します。

8つの教科を学習しますが、教科の境界を意図的に曖昧にしています。たとえば環境問題を理科と社会の両面から考えたりします。

DP(ディプロマ・プログラム)/16歳~19歳対象

高校レベルの2年間のプログラムです。このプログラムを修了し、最終試験に合格すると「国際バカロレア資格(IB資格)」という世界共通の大学入学資格を取得できます。

6つの教科グループから1科目ずつ選択し、さらに3つのコア科目(課題論文、知の理論、課外活動)を履修します。各教科は7点満点で評価され、合計45点満点で評価されます。

「日本語DP」が導入され、数学や理科などの一部科目を日本語で学べるようになりました。

CP(キャリア関連・プログラム)- 16歳~19歳対象

職業教育・キャリア教育に重点を置いたプログラムです。大学進学を前提としたDPとは異なり、将来の職業生活に直結するスキルの習得を重視しています。

日本における国際バカロレア(IB)教育のあり方

文部科学省では、グローバル人材育成の観点から、国際バカロレア(IB)の普及・拡大を推進しています。現在では260校(2025年3月31日時点)の認定校・候補校が存在しています。

政府がIB教育を推進する背景には、日本の子どもたちに「自ら課題を発見し、解決する能力やコミュニケーション能力等、グローバル化に対応することのできる人材を育成」したいという意図があります。

国際バカロレア認定校のカリキュラムは一般校と比べてどう違う?

日本の一般的な学校と国際バカロレア(IB)認定校では、教育アプローチ、教科の枠組み、そして評価方法にそれぞれ明確な違いが見られます

日本の学校では、先生が教えた知識を生徒が覚える「教授型学習」が中心です。 一方、IB認定校の根幹にあるのは「探究型学習」です。生徒自身が問いを立て、調べ、考え、発表するという能動的なプロセスが非常に重視されます。

また、教科の分け方も異なります。日本の学校が「国語」「数学」といった明確な教科区分を持つ一方で、IB認定校は教科の境界を意図的に曖昧にした「学際的な学習」を実践します。

たとえば、環境問題を理科と社会の両方の視点から同時に分析するといった具合です。

評価方法にも違いがあります。日本の学校では定期テストや入試を通じて、知識の正確性が主に評価されます。

しかし、国際バカロレア(IB)認定校では、単なる知識だけでなく、考え方のプロセス、表現力、そして他人と協力する力なども評価の対象となります。

どちらの教育システムもそれぞれに強みと特徴を持っています。お子さんの学習スタイルや将来の目標、英語力などを総合的に考慮して、最適な教育環境を選ぶことが重要になります。

国際バカロレア(IB)認定校に通うメリット

国際バカロレア認定校の外観イメージ画像

実際にIB認定校に通うことで、お子さんにはどのようなメリットがあるのでしょうか。また一方で、どのような課題や注意点があるのかもお伝えします。

IB教育は、すべてのお子さんに適しているわけではありません。メリットとデメリットの両方を理解した上で、お子さんにとって最適な選択をしてください。

国際バカロレア(IB)教育の3つのメリット

国際バカロレア教育には、従来の日本の教育システムでは得られない多くの利点があります。

とくに、グローバル化が進む現代社会において、お子さんの将来の可能性を大きく広げる要素が数多く含まれています。

国際バカロレア(IB)教育のメリット
  1. 世界の大学への入学資格が得られる
  2. 一般的な高校にはない教科も学習できる
  3. グローバル人材としての素養が身につく

①世界の大学への入学資格が得られる

IB認定校の最大のメリットは、世界中の大学への扉が開かれることです。

ハーバード大学、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学などの世界トップクラスの大学もIBディプロマを高く評価しており、これらの名門大学への進学が現実的な選択肢となります。

②一般的な高校にはない教科も学習できる

IB認定校では、一般的な高校では学ぶことができない多様な教科を履修できます。

たとえば、Environment Systems and Societies(環境システムと社会)、Psychology(心理学)、Economics(経済学)、Computer Science(コンピューターサイエンス)などの専門的な分野を高校生のうちから学習できます。

③グローバル人材としての素養が身につく

IB教育により、グローバル社会で活躍するための総合的な能力が育成されます。10の「学習者像」として掲げられている探究する人、考える人、コミュニケーションができる人、心を開く人、思いやりのある人といった資質を身につけることができます。

国際バカロレア(IB)認定校に通うデメリット・課題

IB認定校での学びには多くの利点がある一方で、IBプログラム特有のデメリットや課題も存在します。

国際バカロレア(IB)認定校に通うデメリット・課題
  1. 課題・学習量が多く負担になる場合がある
  2. 英語力が求められる
  3. 進学する大学の選択肢が狭まる可能性がある

課題・学習量が多く負担になる場合がある

IBプログラムのもっとも大きな課題は、学習量の多さです。とくにDP(ディプロマ・プログラム)では、6教科に加えてTOK(知の理論)、EE(課題論文)、CAS(創造性・活動・奉仕)といったコア科目も履修する必要があります。

2021年2月に実施された筑波大学研究チームによる調査では「生徒の課題量が多く、セルフマネジメントを求められることが多い」という声もあがっていました(※)。

※出典:筑波大学「「令和2年度IBの教育効果に関する調査研究事業」2020年度成果報告書」より

英語力が求められる

IB教育では基本的に高い英語力が必要とされます。DP(ディプロマ・プログラム)では原則として英語、フランス語、またはスペイン語で授業がおこなわれ、「日本語DP」を実施している学校でも、6科目中2科目は英語などで履修する必要があります。

学校によりますが、受験資格として英検2級以上に相当する英語力が求められている場合も多く、英語が苦手な子には向いていません。

進学する大学の選択肢が狭まる可能性がある

IB資格を取得すると世界の大学への入学資格が得られる一方で、日本国内ではすべての大学がIB入試を実施しているわけではありません。

お子さんが希望する大学や学部によっては、選択肢が限られる場合があります。

うちの子は国際バカロレア教育に向いている?チェックリストで確認!

国際バカロレアとは

IB教育に興味があるものの、「自分の子どもに本当にあっているのだろうか」と不安に感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。

お子さんの性格や特性を理解した上で、最適な教育選択をしていただくためのチェックリストを参考に、お子さんがIB教育に適しているかどうかを確認してみてください。

□ 物事を自ら探究する意欲がある

  • IB教育の核となるのは「探究型学習」です。「なぜ?」「どうして?」という疑問を自然に持ち、答えを見つけるために自分から調べたり考えたりすることを楽しめるお子さんは、IBの学習スタイルに非常に適しています。

□ 自らの行動を管理できる自律性がある

  • IB教育では、生徒に高い自己管理能力が求められます。多くの課題やプロジェクトが並行して進行するため、自分でスケジュールを立て、優先順位を決めて取り組むことができるお子さんに適しています。

□ 海外大学への進学に意欲がある

  • IB資格の最大のメリットは世界中の大学への進学が可能になることです。将来的に海外の大学で学びたい、または国際的な環境で活躍したいという明確な目標を持っているお子さんは、IBの厳しいカリキュラムに対してもモチベーションを維持しやすくなります。

□ 英語学習に積極的に取り組める

  • IB教育では高い英語力が必要とされます。完璧である必要はありませんが、英語を学ぶことに前向きで、英語でのディスカッションや論文作成にチャレンジしたいという意欲があるお子さんに適しています。

□ 多様な文化や価値観に興味がある

  • IB教育は「多様な文化の理解と尊重」を重視しています。異なる国や文化の人々と交流することを楽しみ、自分とは違う考え方や価値観を学ぼうとする好奇心があるお子さんは、IBのコミュニティで充実した学校生活を送ることができるでしょう。

このチェックリストはあくまでも参考のひとつとして活用し、最終的にはお子さん本人の意志と家族の教育方針を重視してくださいね。

重要なのは、お子さんが「やってみたい」という気持ちを持っているかどうかです。

国内の国際バカロレア(IB)認定校を紹介

国内の国際バカロレア認定校は着実に増加しており、2025年3月31日時点で260校に達しています

これらの認定校は、プログラム別に見ると、PYP(初等教育プログラム)認定校76校・候補校44校、MYP(中等教育プログラム)認定校41校・候補校18校、DP(ディプロマ・プログラム)認定校73校・候補校7校、CP(キャリア関連・プログラム)認定校1校・候補校0校となっています。

認定校のなかでインターナショナルスクールの割合が大きいことは事実ですが、一般的な日本の保護者のみなさんにとってより身近な選択肢となるのは、学校教育法第1条で規定されている公立・私立の学校(一条校)です。

これらの学校では、日本の学習指導要領と国際バカロレアのカリキュラムの両方を満たす教育課程を工夫して編成・実施しており、お子さんが日本の高校卒業資格を取得しながら、同時にIB資格取得にもチャレンジできる環境が整っています

【東京都】開智日本橋学園中学・高等学校

開智日本橋学園中学・高等学校は、東京都中央区日本橋馬喰町に位置する私立中高一貫校で、東京23区の私立中高一貫校として初めて国際バカロレアのMYPおよびDPの両方の認定を受けた学校です。

2022年度からは中学の全コースでMYPを実施し、高校2年生以降は「バイリンガルDPクラス」「日本型DPクラス」などのコースにわかれます。同校の特徴は、英語で履修する科目と日本語で履修する科目が混在する「バイリンガル・ディプロマ」の取得が可能な点です。


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【東京都】東京都立国際高等学校

東京都立国際高等学校は、都立高校初の国際学科を有する高校として1989年に創立され、2015年5月に国際バカロレアのDP認定校となり、2016年4月からIBコースを開設しています。

同校のIBコースは、4月入学と9月入学の年2回入試を実施し、日本人募集と外国人募集の両方をおこなっています。1年目は多くの科目を英語で学び(体育・国語・日本史などは日本語)、2・3年次にはDP科目を履修します。

公立高校でありながら、IBコースには外国籍の教職員が在籍し、日本語を除くすべての授業が英語でおこなわれています。


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【神奈川県】神奈川県立横浜国際高等学校

神奈川県立横浜国際高等学校は、2008年に開校した神奈川県内の公立高校唯一の単位制国際科の高等学校で、2019年に国際バカロレア(IB)認定校となり、同年4月から国際科国際バカロレアコースを開設しました。

同校の特徴は、日本語DPを導入している点です。DP科目のうち英語と数学の授業を英語で実施し、そのほかの教科(言語A、個人と社会、理科、音楽)は日本語で実施しています。

これにより、英語に不安があるお子さんでもIB教育にチャレンジしやすい環境が整っています。


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【神奈川県】法政大学国際高等学校

法政大学国際高等学校は、2018年にIBコースを創設した私立高校で、京急線「生麦駅」から徒歩5分の立地にあります。「国際バカロレアコース」と「グローバル探究コース」の2つのコースを設置しています。

同校の国際バカロレアコースの1年次は必履修科目の履修とIBDP準備、2・3年次にDPカリキュラムを履修し、日本の高校卒業資格とIBディプロマの両方を取得できます。

法政大学への内部進学率は70.9%(2024年度)と非常に高く、法政大学進学を希望する生徒にとって魅力的な選択肢となっています。


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【埼玉県】さいたま市立大宮国際中等教育学校

さいたま市立大宮国際中等教育学校は、2019年に開校した埼玉県初の公立中等教育学校で、関東圏内の公立学校として初めて国際バカロレアのMYPおよびDP認定を受けました。略称は「MOIS(モイス)」と呼ばれています。

同校の特徴は、1~4年生(中1~高1)全員がMYPを履修し、5・6年生(高2・3)でグローバルコース進学者がDPを履修する点です。

「Grit(やり抜く力)、Growth(成長し続ける力)、Global(世界に視野を広げる力)」を校訓に掲げ、探究型学習に重点を置いています。

通常授業は1コマ100分に設定され、探究的な活動や伝え合う活動の時間を確保しています。公立校でありながら海外大学への進学も視野に入れた国際教育を実践している注目の学校です。

【埼玉県】昌平中学校・昌平高等学校

昌平中学校・高等学校は、埼玉県初のMYP認定校として2017年に認定を受けました。高等学校は2020年度からDPカリキュラムをスタートし、埼玉県内の私学として初のIBコースを設置しています。

同校の特徴は、中学校では全校生徒がMYPを履修し、高校では希望者がIBコースでDPを履修できる点です。


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【東京都】玉川学園高等部

玉川学園高等部では、2007年4月からIB教育を導入し、日本でも長い歴史を持つIB認定校のひとつです。同校では、MYPからDPまで一貫したIB教育を提供しており、英語をベースとした授業を展開しています。

さらに同校では、「K-12国際教育センター」を設置し、海外にある交流校との連携を強化しています。17の提携校や49ヶ国230校以上のラウンドスクエア校との窓口機能を担い、各校の担当者との密接な連携を図りながら、生徒の海外研修・留学のアレンジをおこなっています。

この充実した国際的ネットワークにより、学習者は世界各地での実践的な学習機会を得ることができ、真のグローバル教育を体験することが可能です。


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【埼玉県】筑波大学附属坂戸高等学校

筑波大学附属坂戸高等学校は、国立高校として初めてIB認定を取得した学校で、2018年度から日本語DPを開始しました。

同校の最大の特徴は、6科目のうち2科目を英語で、4科目を日本語で学ぶデュアルランゲージでのDPを実施していることです。これにより、英語力だけでなく日本人としての教養も身につけることができ、真の国際人育成を目指しています。

2024年11月の試験では、IBコース3年生4名全員がディプロマを取得するという優秀な成果を上げており、質の高いIB教育を実践していることが証明されています。


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【埼玉県】浦和学院高等学校

浦和学院高等学校は、2023年3月に国際バカロレアワールドスクールの認定を受け、2024年4月から国際類型に国際バカロレアコースを新設しました。同校では、1年次にグローバルコースの生徒と合同で文部科学省の必修科目を学んだ後、3学期からIBプログラムに進むシステムを採用しています。

これにより、十分な準備期間を経てIB教育に取り組むことができ、より確実な成果を期待できます。

また、リベラルアーツを重視した探究型教育を実践しており、建学の精神である「吾道一貫」とIBの理念が見事に融合した教育を展開しています。


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【神奈川県】三浦学苑高等学校

三浦学苑高等学校は、2019年7月にIBDP認定校となり、2020年度から普通科IBコースを開設しました。同校の特色は「個性と自主性を持った国際人の育成」という教育目標をもち、三浦半島という地域の特性を活かしながらグローバルな視点を養う教育を実践しています。

探究学習を中心とした授業では、教員から生徒への一方的な授業はほとんどなく、常に学習者の主体性と創造性を重視した学習環境が整備されています。

また、生徒同士が互いの意見を尊重し合いながら議論を深める協働的な学習文化が根付いています。


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国際バカロレア(IB)はお子さんの将来の可能性を大きく広げる教育プログラム

国際バカロレアとは

IBは、世界共通のカリキュラムで「考える力」を育て、グローバル社会で活躍できる人材を育成することを目的としています。従来の暗記中心の学習とは異なり、生徒が自ら疑問を持ち、探究し、表現する「探究型学習」を重視しています。

これにより、単なる知識の習得ではなく、生涯にわたって学び続ける力を身につけることができます。

日本国内では260校の認定校があり、公立校での導入も進んでいます。

とくに「日本語DP」の導入により、英語に不安があるお子さんでもIB教育にチャレンジしやすい環境が整ってきています。

IB教育には世界の大学への進学可能性や思考力育成などの大きなメリットがある一方で、学習量の多さや高い英語力要求などの課題もあります。お子さんの性格、学習スタイル、将来の目標を総合的に考慮して選択することが重要です。

IB教育は、お子さんが将来グローバル社会で活躍するための貴重な機会です。この記事を参考に、お子さんにとって最適な選択をしてください。

  • 葉玉 詩帆
    Ameba学校探し 編集者
    幼少期から高校卒業までに、ピアノやリトミック、新体操、水泳、公文式、塾に通う日々を過ごす。私立中高一貫校を卒業後、都内の大学に進学。東洋史学を専攻し、中東の歴史研究に打ち込む。卒業後、旅行会社の営業を経て2021年より株式会社CyberOwlに入社。オウンドメディア事業部で3年半の業務経験を経て、Ameba塾探しの編集を担当。「Ameba学校探し」では、お子さんにぴったりの学校選びにつなげられる有益な記事づくりを目指しています。